人件費管理のための作業工程見直しの方法

栄養士に求められる仕事の1つにコスト管理があります。食材のコスト管理の他に頭を悩ませるものに人件費のコスト管理があります。そんな人件費のコスト管理をするために、作業工程表を見直してみてはいかがでしょうか?

「現場での人件費がかかりすぎていて困っているんです。」

「作業工程表は作っていますか?作業工程表を作ることは人件費の見直しにつながりますよ。」

作業工程表を作るメリット

栄養士の学校の授業でも習った作業工程表。この作業工程表を作ることには大きく2つのメリットがあります。

1つは衛生面でのメリット。もう1つが人件費管理のメリットです。

生徒「衛生面でのメリットは、作業工程表を見直すことで汚染区域と非汚染区域の人の出入りを減らし、二次汚染を防ぐことができるようになるというメリットですよね。」

「そうですね。よく勉強していますね。それでは、人件費管理のメリットとはどういうことなのかを確認していきましょう。」

人件費管理のための作業工程表

人件費がかかりすぎているということは、適正な人員配置ができていないということです。適正な人員配置ができていないので、ひょっとすると作業中に無駄な動きが増え、時間がかかっているのかもしれません。また、人手が余っていて余裕のある人がいたりすることもあるかもしれませんね。

まずは、誰が、いつ、どこでどんな仕事をしているかを一覧表にして書き出してみましょう。もし、個人個人がどんな仕事をしているのか分からなければ、1人1人に書いてもらうのもいいですね。

Aさん Bさん Cさん Dさん
9:00 食器準備
汁椀盛り付け
食器準備
小鉢盛り付け
食器準備
テーブル拭き
小鉢調理
10:00 小鉢盛り付け
大皿盛り付け

ご飯準備
給湯器準備
麺場の準備
大皿調理
11:00 メイン提供 メイン提供 仕込み 大皿調理&
メイン仕込み

 

上記の表は作業工程表を簡単に書いたものですが、適正な人員配置をするためにできる限り細かな仕事も書きだしてみるようにしましょう。

作業工程表を書き出してみた後には、作業同線も書き出してみましょう。厨房・食堂の見取り図を描き、作業同線を記載することで、無駄な動きをしていないか把握することができるでしょう。

「作業工程表と作業同線を書き出してみたんですが、この表をどのように活用したらよいのかよく分かりません。」

「では、作業工程表と作業同線を書き出した後の具体的なチェックポイントを確認していきましょう。」

作業工程表・作業同線のチェックポイント

調理員以外の従業員の1日の厨房・食堂でのざっとした流れは下記のようになるかと思います。

  1. 食器準備。
  2. 小鉢の盛り付け。
  3. 大皿の盛り付け。
  4. その他提供準備。
  5. 食堂開店。食事の提供。
  6. 食堂閉店。片付け。

まずは食堂がオープンするまで時間の①食器準備。②小鉢の盛り付け。③大皿の盛り付け。④その他提供準備。の作業工程から確認していきましょう。

チェックのポイントは、作業同線です。 今の作業同線はどうなっていますか?例えばAさんが厨房の端から端まで走りまわっているような作業同線になってはいませんか?

小鉢・大皿の盛り付け場所を変えたり、食器の収納場所を変えることでその作業同線を短くすることはできないでしょうか?冷凍庫や冷蔵庫、食品庫の食材の並べ方、収納場所を変えるだけでも作業同線は短くなることがありますよ。

また、Aさんの仕事と、Bさんの仕事の一部を交換することで作業同線が短くなるかもしれません。一度従業員の皆さんと作業同線について話合いの機会をもつのもいいですね。

多くの事業所では、出勤時間が全員一緒の事が多いかと思います。もし、①~④の作業工程の時間で、従業員の皆さんに余裕がありそうだと感じたら出勤時間を30分ずらし、遅く来ていただくということも考えなければならないかもしれませんね。

その場合は、勤務時間が少なくなることに対する不満がでる恐れがありますので、従業員の皆さんとよく話し合ったうえで決めるようにしましょう。

次に⑤食堂開店。食事の提供。の作業工程について確認していきましょう。

食堂が開店してからのお客様の流れには波があり、ピーク時には非常に忙しくなりますが、比較的手の空いた時間もあるかと思います。

どこの事業所も、普段の掃除にはなかなか時間がかけれないことと思いますので、このちょっとだけ手の空いた時間に掃除できる”ちょこっと掃除リスト”をつくることをおすすめします。

“ちょこっと掃除リスト”の例としては、冷蔵庫の取っ手だけ。冷蔵庫の扉だけ。冷蔵庫の棚1段だけ。本当にちょこっとした部分の掃除のリストです。ちょこちょこと掃除することで、従業員の皆さんに残業して掃除をして頂かなくてもきれいな状態を保つことができますよね。

最後に⑥食堂閉店。片付け。についてです。この⑥に時間がかかり過ぎていて、人件費がかかってしまう事業所が多いのではないでしょうか?

ここでも作業内容と作業工程、作業同線を確認してみましょう。手洗いしている調理器具を洗浄機にかける。少なくなった料理を小さい鍋やバットに移して大きな鍋を先に洗う。広く使っている作業スペースを縮小する。洗い場のシンクをうまく活用し、流れ作業のように洗い物をすすめていく。などなど、1つ1つは小さな事かもしれませんが、積み重ねていくと大きな時間短縮につながり、人件費の削減につながると思います。

「作業工程や作業同線を見直す事で人件費の削減につながることが分かりました。」

「従業員の皆さん1人1人が”どうしたらこの仕事をもっと効率よくできるだろうか”と問題意識を持てる職場にしていくことも大事ですよ。頑張りましょうね。」

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