保育園での悩み相談 その①

  • 氏名:中田 明美(仮名)
  • 年齢:23歳
  • 職務経験:保育園 栄養士
  • 悩み:保育園に新卒の栄養士として入社。子供はとても好きであるが、どのように信頼関係を気づいたらよいか悩んでいる。主に調理を行っているが、離乳食の調理が初めてであるため、不安や悩みがたくさんある。園に給食の担当者は自分一人のため、直属の相談相手がいない。困ったときは研修でお世話になった他園の先生に電話で相談している。

Q.離乳食の各段階の固さの調節がうまくできず、園児に食べてもらえない。

A.

離乳食を作るにあたって、最終的にはその固さが適切かによって評価されるといっても過言ではありません。園児の離乳食の進み具合がよくないのは、食材そのものが嫌いなこともありますが、一番に考えられることは、離乳食の固さが園児に合っていないという問題です。

まず、同じ中期でも、初期に近い固さで食べている園児と後期に移行するステップの固さで食べている園児とでは離乳食の固さが異なります。同じ中期というくくりでも、個人によって固さが異なるのです。ですので、まずは個人の特徴をよく知ること、その子の食べ具合を栄養士もよく観察して、個人にあった固さに作成し、離乳食を順調に進めるサポートをしましょう。

上手に食べられるようになると、逆に、やわらかすぎても食べないという傾向が見られます。特に、歯が生えてくるとだんだん噛む力も強くなり、「自分で食べたい」という欲もでてきますから、そうなると、ある程度の食感を残した固さを好むようになります。日頃から園児の様子を観察し、固さを変更するタイミングを見逃さないようにしていきましょう。


Q.毎月の給食たよりの内容に悩みます。

A.

毎月給食たよりを発行していると、確かにネタに困ることもありますよね。そんな時は、給食たよりをご覧になって下さる保護者の皆様に、アンケートを取るのが良いと思います。

給食たよりの最後のスペースに、きりとり線をつけたアンケート用紙を用意し、「次回の給食たよりで聞きたいこと・こんなことを知りたいなどのご意見を募集します」などと記載し、締め切り日を設けて、アンケートをとった結果多かった内容について次号で執筆するというのはどうでしょうか。下記は余白欄に掲載する一例です。

また、子供たちが給食で好きなメニュー・おやつのレシピを掲載し、親子でクッキングを勧めるような記事も好評だと思います。季節の食材やその豆知識などを添えても面白いでしょう。自分が勉強できる良い機会にもなりますね。


Q.毎月の食育の内容はどのように決めているか。

A.

毎月の食育の決定方法は園によって異なりますが、多くは年度が始まる前に一年間の食育計画を作成するのが一般的です。保育士の先生が考え決定することがほとんどかもしれませんが、会議の際は栄養士の皆さんのぜひ参加して、「このような食育をしてみたい」という意見も出し合って決定すると良いでしょう。

大人から一方的に話をする食育は、子供にとってはつまらないので、子供が興味を持てるような参加型の食育にします。また、月に一度、もしくは二か月に一回はクッキング保育を取り入れて、食材に触れ合う機会や、料理に興味を持ってもらう機会を設けましょう。


Q.食べることに集中できない園児への対応はどうしていますか。

A.

食べることに集中できない子供の多くは、家庭での食事の際に、食事中にテレビがついていたり、その他食事だけに集中できない環境で食事をしていることがほとんどです。

まずは、園側で食事に集中できる環境づくりをしていきましょう。食事に集中できない園児は、食に対して興味が薄いことも多いので、まずは食育を積極的に取り入れていきましょう。給食が始まる前に、主菜に使われている食材についてクイズを出す、三食食品群のクイズを出すなど、食事をする前に食に興味が湧くようにします。

他の園児とひいきにならない程度に、その園児に対して質問を多く求めたり、回答してもらったりして、食べ物に対して興味をもつ環境を作ってあげましょう。子供は知りたいことがたくさんありますから、クイズ形式で学びをするととても食いつきます。さらに、「自分で答えたい!」という意欲から、自然と食に対しても興味が湧き、食欲も出てきます。

また、食具で遊ぶ時は、その園児だけを責めるのではなく、食事をする前に食具の使い方を全員で復習し、マナーを守ろうという声掛けのもと食事を開始すると、その園児も皆と同じように食具を使用するようになります。おしゃべりが多い時も同じです。


Q.味の濃いものを好む園児への対応

A.

離乳食でも幼児食でも、濃い味を好む傾向は、家庭での食事に原因があります。

離乳食の場合、一回の量が少ないため、忙しいお母様ほど市販のベビーフードばかりを使ってしまいがちです。ベビーフードを一度口にしてみるとわかりますが、大人でも「味が濃いな」と思うほど、しっかり味がついている物がほとんどです。市販のベビーフードばかりを家で食べている乳児は、園で手作りしている薄味の離乳食を食べなくなるのは当然でしょう。

ですので、「なかなか離乳食を食べてくれない」、「ささみなどの味がついている物しか食べない」などの傾向がある乳児は、一度お母様に自宅での食事を伺ってみて下さい。ベビーフードを頻繁に使用しているようでしたら、薄味の調理法や時短でできる離乳食のレシピを提供して忙しいお母様のサポートをしましょう。

幼児食も同様で、家庭では大人と同じ味の濃いものを分け与えて食べていることがほとんどです。多くの園では個人ノートを使用し、家庭で食べている物を記入していることがほとんどだと思いますので、栄養士の皆さんも園児のノートに目を通して、普段家庭で何を食べているのかを観察してみましょう。味の濃そうな料理ばかり食べている傾向が見られたら、給食たよりなどを通して、薄味のメリットなどを伝えてみて下さい。


Q.園児と接する時間が保育士の先生方より短いため、園児と親密な関係になるための方法

A.

栄養士の皆さんは一日の大半は調理室や事務室にいる時間が多いため、園児と接する時間が少ないかもしれません。ですが、忙しいからといって子供と接する時間を削ってはいつまでも園児と密接にはなれません。

調理・盛り付けが終了したら、栄養士の皆さんも園児の食べる様子を見に行く時間を必ず設けましょう。そして、「今日のお給食どう?」、「○○くん、今日はお野菜たくさん食べているね!すごいね!」などといったように、積極的に話しかけましょう(食事の妨げにならない程度に...)。

調理や事務作業が一段落ついたら、保育ルームで園児と遊んだり、触れ合う時間を毎日つくることも大切です。園の方針によっては、栄養士は園児とかかわりを持たせない園もありますが、私は栄養士も園児と接する時間を持つべきだと思っています。

方針を変えるのは難しいかもしれませんが、「園児と関わりたい」という気持ちを園に伝えることによって、変わることがあるかもしれません。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です